あいち相続あんしんセンターの解決事例
自筆遺言書保管制度
calendar_month 2022年10月14日
遺言書を作りたいと、安城市在住のAさんがご相談にみえました。
Aさんは60代前半の方で、幣所で遺言書を作成する方の中では比較的若い年齢層の方です。
年齢的にお若いのもあり、作成したのちに変更する可能性もあるということでしたので、
自筆遺言をお作りし、自筆遺言書を法務局へ預けるという制度を利用することにしました。
この制度は令和2年7月より運用開始となった制度です。
それまでの自筆遺言書は、遺言者ご逝去後に家庭裁判所にて「検認」という
手続きをとる必要がありました。
その手続きの煩雑さや書いた後の保管場所に困るなど、様々な問題点がありました。
法務局保管制度は、遺言者自身が自分で書いた遺言書を法務局で保管してもらうことが可能となり、
その場合は家庭裁判所による検認手続きが不要となりました。
原本は法務局にて保管されますので紛失、偽造の心配はありません。
また、Aさんの方がBさんより先に亡くなってしまったため、
「夫であるAさんへすべての財産を相続させる」としたBさんの遺言書は無効となりました。
そして、Bさん自身の財産だけでなく、
本来ならBさんが2分の1を受け取るはずだったAさんの遺産まで、
法定相続人であるBさんの兄弟姉妹が相続することになってしまいました。
Bさん同様、Aさんの財産を受け取る妹Cさん。
Aさんの相続手続きのためBさんの兄弟姉妹に連絡を取りたいのですが連絡先もわかりません。
Aさんの遺産のうちBさんが受け取るべき半分の財産と、
Bさんの財産をどのように相続人の方に引き渡したらいいのかわからず、
幣所に相談にいらっしゃった訳です。
幣所では、まずはBさんの相続人を特定するところからはじめました。
と同時にAさんの遺言に従い相続手続きもすすめていきました。
2か月ほどでBさんの相続人全員と連絡が取れ、
遺産分割の話し合いもスムーズにすることができました。
今回のケースはたまたまうまくいきましたが、
このような子供がいないご夫婦がお互いに相続させるという遺言書を作成する場合は注意が必要です。
どちらが先に亡くなるのかは誰にもわからないため、
財産を取得させようとした配偶者が先に死亡した場合に備える必要があります。
私どもでは、これに備えて遺言で第2順位の財産を受け取る人を指定する方法をとることを
ご提案しております。
子供がいないご夫婦の相続は、遺言がないと手続きが煩雑になる可能性が高くなります。
そのような事態を回避するためにも遺言の作成をおすすめいたします。
遺言の内容にも注意が必要となりますので、専門家へ相談されることをおすすめいたします。
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